伊藤勝康さんとの交流学習会

 6月24日(月)の3〜4校時に奥州市前沢区のフランスレストラン「ロレオール」のシェフ 伊藤勝康さんをお招きして、5・6年生が交流学習会を行いました。
 伊藤さんは、農林水産省から全国でもまだ20名ほどしかいない「料理マスターズ」を受賞したほどの腕の立つ料理長(シェフ)です。また、東日本大震災直後から被災地を訪問し、炊き出しなどの食を通した復興支援を今なお継続されています。子供たちに「自分の夢を実現してきたいきさつ・苦労や喜び」、「被災地復興支援で感じたことや思い」を学びとってほしいと思い企画した学習会です。
 
 会場に現れた伊藤さんの第一印象は笑顔が本当に素敵な方でした。柔らかで心地よい安心感に包まれているように感じました。一流の方が持つオーラなのでしょうか。
 お話の内容も一言一言に含蓄がありました。でも、子供たちに分かりやすく話してくださいましたので、子供たちの心にスッと入っていました。子供たちの表情から講話に引き込まれていることが伝わりました。いくつかお話の内容をお伝えします。

○ 料理って不思議なもので、失敗を積み重ねていると、ある日突然魔法のようにできるようになる。失敗はしても最後まで諦めなければ、それは成功のための経験になる。でも、途中で諦めたり止めたりしたら失敗のままになってしまう。私はたくさん失敗してきたから、今の自分があると思っている。
○ 自分が嫌いな食材でも美味しい部分やよさを引き出すことが大事。料理に限ったことではなく人との関わりでも大事なこと。
○ 人生の中で一番味を感じられるのは味蕾が発達している君たちぐらいの年齢の時だ。好き嫌いしているのはもったいない。キュウリでも上と下でも味が違うし、表面と中の部分でも味が違う、唾液と混じるとまた味が違う。美味しいものが分かるときなので味わって食べてもらいたい。
○ 被災地で炊き出しをしてきて、全国や世界の料理人仲間たちから協力や支えてもらった。また全国の食材の生産者の方々からも協力してもらった。仲間がいたから頑張れたし続けられてる。

 まだまだ、心に残るお話がたくさんありました。本当に充実した交流学習会にすることができました。この日はレストランがお休みの日だったのですが、午後からは盛岡で会議があると話しておられました。忙しい中、小友の子どもたちのために貴重な時間を作ってくださって感謝しております。伊藤勝康さん、本当にありがとうございました。