学習発表会 ③

 学年の劇が終わったら、いよいよ「小友の話っこ 聞きたいな」の始まりです。小友小学校の開校当時から脈々と受け継がれてきた伝統の全校表現活動です。

 6年生女子4名による清らかな歌声で始まり、物語の世界へ引き込まれていきます。
 雪の降る寒い夜、囲炉裏を囲みながら、子どもたちがおじいさんやおばあさんから昔語りを聞かせてもらう場面です。雪ん子に扮した1・2年生が可愛らしく舞います。

 最初の昔話は、3年生による「能伝坊」です。遠く高野山から、金屏風を修復する金を探しにお供にやってきた「能伝坊」と「宝覚坊」という兄弟の修験者の物語です。3年生は、この劇のために長野地区にある「能傳房神社」を実際に見学して、「能伝坊」の気持ちに近づけようと取り組んできました。
 次の話は、1・2年生による「カッパの話」です。いたずらばかりしているかっぱが、とうとうお百姓さんにつかまりました。許しを乞うために骨継ぎの秘伝を教えます。お百姓さんは、この薬をもとに病院を開いてたいへん繁盛したというお話です。

 次は、4・5年生による「お仙が淵」です。父親が山のおきてを破ったために蛇に姿を変えていく「お仙」と乳飲み子を抱えて「お仙」を心の底から心配する「むこ殿」の話です。演じるのが難しい話ですが、主役の「お仙」と「むこ殿」をはじめ、4・5年生全員が一生懸命演じていました。4・5年生も、実際に「お仙が淵」のあった場所に出かけ見学学習をして、この劇に臨みました。
 最後に洪水で「お仙」が流されていく場面の「むこ殿」の演技に、涙を浮かべていた人も多かったです。

 紗後は勇壮なしし踊りです。小友のしし踊りは、奈良の大仏を建造した聖武天皇の妻、光明皇后の病気を治すために鹿狩りをしたために、その供養として始まったものだと伝えられています。先ほどの「能伝坊」の話といい、小友は金をもとに奈良や和歌山など当時の都と深いつながりがあったことを表しているようです。

 お忙しい中、たくさんのご来賓の皆さんや地域の方々に来ていただきました。子どもたちの励みになりました。ありがとうございました。