地域で子どもを育てる活動発表会

 1月17日(土)に、あえりあ遠野において、遠野市教育委員会遠野市PTA連合会・遠野地区保護司会の主催による「平成26年度 地域で子どもを育てる活動発表会」が行われました。この発表会は、岩手県内で展開されている教育振興運動の遠野版という位置づけになるのかと理解しています。つまり、子ども・学校・家庭・地域・行政の5者がそれぞれの役割を果たし協力しながら地域の教育課題を解決しようとする取り組みが各地区で展開され、その内容について発表・交流し合う場だと考えています。

 今年度は、小友小学校が発表校でした。小友小学校では、昨年度行なった各種アンケートの結果から浮かび上がってきた2つの課題「テレビ・ゲームの視聴時間削減」についてと「家の仕事」についての取り組みを、本校PTA会長の松田克也さんが発表しました。

 昨年度の生活アンケート調査では、平日に「テレビやゲームの視聴時間」が3時間を超えている児童が60%以上もいました。また、「家の仕事」を決めていない、させていない家庭は67%とかなり高い数値でしたので、学校保健委員会と生徒指導部が中心となり、解決に向けた取り組みを進めてきました。
 視聴時間削減には、年2回のチャレンジ週間の設定や家庭教育ゼミナールでの学習会・高学年児童に向けた長期休業前の健康セミナーの開催などの取り組みをしてきました。また、「家の仕事」については、年2回の強化週間の設定と道徳参観日で「家族愛」をテーマに授業と懇談会を行うなどの啓発活動をしてきました。どちらも少しですが効果や成果がありました。しかし油断するとすぐに戻ってしまうのでこれからも継続的な取り組みが必要です。
 岩手県全体でも、平成27年度からは、これまで重点課題としてきた「家庭学習の充実」と「読書活動の推進」に加え、「情報メディアとの上手な関わり方」にも、今後5年間を目安に取り組んでいく意向が示されました。小友地区では、この2つの課題について、今後も「できることを少しずつ、でもしっかりと確実に」を合言葉にしながら、細く長く取り組んでいくことを大事にしていきたいと松田PTA会長が決意を示していました。

 当日、全体講演会の講師として東京からいらしていた「開善塾教育相談研究所」の藤崎育子さんが、松田PTA会長の発表を聞き、すごくほめてくださいました。とてもうれしかったです。藤崎さんからは「家の仕事をすることを通して、他の人に気配り・目配り・心配りができる子どもたちに育ててください。」とエールをいただきました。ありがとうございます。
 これからも、小友の5者が手をとりあい、思いを共有して、子どもたちの健全育成のために取り組んでいきたいものです。

 開善塾教育相談研究所の藤崎さんです。引きこもり事例や登校拒否児童・生徒への対応などたくさんの興味深いお話を聞くことができました。